「0110」からの着信
×月某日の13時を過ぎた頃、事務所の電話が鳴りました。子機のディスプレイに表示された番号の下四桁は「0110」
この番号を見ると瞬間的に憂鬱になる自分がいます。
警察:「〇〇警察ですが、そちらにTさんという方は住んでいらっしゃいますか?」
私: 「はい、ご入居中の方ですが?」
警察:「捜査の関係で部屋を見せて頂きたいのですが、これから伺いますので対応をお願いいたします。」
私: 「分かりました、ではお待ちしています。」
この時点では何も分かりません。ただ警察が部屋まで見にくるのは余程なことだなと思っていました。
アクリルの盾
しばらくして急に施設の玄関が物々しい雰囲気に変わりました。私服警官が5名、外にも何名かの制服を着た警官が入り口の陰から見えます。
警察:「先ほど電話しました〇〇警察ですが、事件の関係でTさんの部屋を見せて頂きたいので案内をお願いします。」
私: 「どういった事件なのでしょうか?」
警察:「捜査の関係上まだ話せないのですが、Tさんが事件に関係しているようなので。」
こちらもある程度協力しているのでもう少し教えて下さいと、いつも思います。
いや、だって5人の刑事の内2人はアクリルの盾を持っていまして、只事じゃない感が半端ないですから。
部屋に案内しましたが、広い部屋でもないので捜査は早々に終了して警察の方達は帰っていきました。様々な状況を想定して捜査にあたっていると思いますが、
それにしてもアクリルの盾って・・・Tさん、あなたは何をしたんですか?
その日の夜、Tさんは戻って来ませんでした。
※当ホームページに記載されている内容は実際に管理人が体験した経験談ではありますが、地域により同じ手法が通用しないことがあります。実際に私が施設長をしている無料低額宿泊所がある都市でも、区が違えば対応も違うことが多々あります。知的好奇心を満たす読み物としてご理解頂きますようお願い申し上げます。
生活保護な人たち 管理人