生活保護受給日とは、生活保護費を受給者の方が受け取れる日を言います。月初である1日~5日までが受給日となっており、全国的に見ると毎月5日を受給日としている自治体が多いようです。
東京都 毎月3日
大阪市 毎月1日
名古屋市 毎月1日
今回は生活保護受給日を迎えるまでの、私の無料低額宿泊所に入居されている方たちの一か月の様子を書いていこうと思います。
受給日からの5日間(高揚期)
タバコ銭も尽き、中には拾いタバコをする方もいる状態からの受給日。それはまさにに「祭り」です。中には給料日と言ってる方もいました(勿論就労してませんので給料ではありません)。
受給後のお金の使い方は人によって、幾つかのパターンがあります。
■計画性のある入居者
施設利用料の清算を終え、残ったお金でその月に必要なものを買ってくる。そしてささやかな楽しみとして、ビールとつまみで数日過ごし次月の受給日まで節約しながら日々を過ごす。
■アルコールで浪費する入居者
受給日を迎えるまでお金が無くアルコールを一切飲めなかったので、まずはコンビニの駐車場で酒盛り。
数日間は常に飲酒と睡眠を繰り返し、他の入居者とトラブルを起こしたり警察から電話が掛かってきて迎えにいくパターン。
■ギャンブルで浪費する入居者
買いたいものはあれど、まずはパチンコ。又は競馬や競艇など。
大半は負けてお金を失うが、一部の人間は勝ってハッピーな数日を満喫する。しかし結局はお金を失うタイミングが後ろにズレただけ。
月の半ばから月末初期10日~25日頃(引きこもり期)
この時期は使えるお金がほぼ無くなった方が大半ですが、計画性のある入居者が残りのお金を他者からのタカリをかわしながら平和に過ごす日々。
この時期は外出も少なくなり、部屋から出なくなる。施設としてもトラブルがなく、平穏でありがたい日々となります。
月末から受給日(極限期~ハイテンション期)
ほぼ全員が使えるお金がなくなり、非常にピリついた空気を感じる。些細な事でケンカに発展する場合もあります。
お金が無い方たちが集まると、いかにトラブルに発展しやすいのかが理解できます。
しかし、そんな空気も受給日2日前に一変します。
彼らの中で受給日までのカウントダウンが始まるのです。あのピリピリしていた感じから、あと2日の辛抱だなと……、苦難を共に乗り越えた友のような連帯感が生まれ、受給日前日にはもはや和やかなムードにさえなっている。
そして受給日(祭り)を迎えて、上記を繰り返すのです。
※当ホームページに記載されている内容は実際に管理人が体験した経験談ではありますが、地域により同じ手法が通用しないことがあります。実際に私が施設長をしている無料低額宿泊所がある都市でも、区が違えば対応も違うことが多々あります。知的好奇心を満たす読み物としてご理解頂きますようお願い申し上げます。
生活保護な人たち 管理人