Y.K.の婚約者であると名乗った女性。
Y.K.の安堵を確認した後、私の施設について聞いてくるのでした。
疑いの気持ち
女性:「そちらはどのような施設なのでしょうか?警察からは生活困窮者の住む場所だと聞きました、どうしてY.K.はそちらに住んで居るのでしょうか?」
~『どうしたも何も、生活に困り私の施設に入居して早10年…再就職することなく今に至っているY.K.
どうしてそちらに住んでいるのかと聞かれても、単純に働く気がないのだから仕方がない。』~
私:「Y.K.さんがどのような経緯でこちらにご入居されたのかはお答えできませんが、仕事をしながら入居されている方も居ますし、生活に困窮された方もいらっしゃいます。」
女性:「でもY.K.はマンションも借りていると言ってました。」
~『いや、マンションないから…』~
Y.K.について、自分の中にある疑いの気持ちを否定してほしいのだろうか。
そして何と答えれば良いのだろうか。
私:「Y.K.さんがここの他にマンションを借りているのかは、本人から聞いたことがないのでわかりません。」
女性:「実は彼にお金を貸しているんです。入院した時などに大変そうだったし、結婚の約束もしてますし。」
結婚の約束とお金を貸すことが関係あるのだろうか…
女性:「もうお金を貸せないと言ったら、急に怒り出して電話に出ないんです。」
そんな奴とよく三年も付き合って結婚の約束をするなと思いながら、私の中で気になっている事がありました。
Y.K.は魅力がある男性なのか
入居者であるY.K.は、年齢62才で背丈は160センチほどの毛髪のかなり薄くなった人物。
彼のどこに惹かれたのだろうか?彼女にしか見せない何かがあるのか?そんな疑問を持ちながら逆に質問してみました。
私:「失礼ですがY.K.さんとはどのようにお知り合いになられたんですか?」
女性:「インターネットです、マッチングアプリを使って。」
こちらが想像している答えが返ってくる。
私:「実際にどこかで会ったりなさってるんですか?」
女性:「私と彼の住んでいる場所が離れているし、お互い仕事もしているので会ったことはありません。」
三年間、一度も会ったことがないのに付き合っているというのか、しかも結婚の約束まで。
そこにはこの女性との感覚の違いに、少しついて行けなくなっている自分がいるのでした。
※当ホームページに記載されている内容は実際に管理人が体験した経験談ではありますが、地域により同じ手法が通用しないことがあります。実際に私が施設長をしている無料低額宿泊所がある都市でも、区が違えば対応も違うことが多々あります。知的好奇心を満たす読み物としてご理解頂きますようお願い申し上げます。
生活保護な人たち 管理人